ジンジャ / Jinja Day-2
ジンジャ / Jinja Day-2
緑豊かな丘に抱かれた大きな入り江がヴィクトリア湖の北にあり、その入り江を分け入ってゆくと、静かだった湖面がゆっくりと入り江の奧へと動き始める。入り江を抱いた緑の丘と丘が近づき、谷のようになった場所から、湖面の動きは明らかに流れとなる。湖からあふれ出し、ナイル川となった水は、山を貫き砂漠を越え、90日ほどかけてようやく地中海に至る。
夏の日に溶かされた氷河の滴や、高山の湿地を濡らす朝露でなく、ナイル川はビクトリアの湖の入り江が渓谷になって流れ出す場所を源としている。
川の始まりとされる場所には、岩を放り込んで作られた島があり、ヴィクトリア湖に面する島の南の端に大河の起点となる標柱が打ち込まれている。標柱は味も素っ気もないコンクリートの塊な上に、脇から木が生え、川鵜に白く汚され、世界最長の流れが始まろうとする威厳は全くない。ナイルの始まりの場所を示す標柱というよりは、うち捨てられたテトラポッドの破片のように映る。
ただ、小舟を浮かべる鏡のような湖面と、島の脇から轟々と湧き出してくる水の渦を押し流すナイルの流れの二つの景色は、威厳ゼロの標柱辺りを明確な境にし、展開している。
ボンヤリとした標柱の見栄えはさておき、大いなる位置エネルギーは確かにこのポイントから明瞭に動き出している。ナイルの始まりを、ここと決めた測量技師は良い仕事をしたといえかもしれない。
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"The Source of River Nile"の島との往復とジンジャの港が見える所までの短い船遊びは、公園入場料金を含めて考えるとウガンダにしてはイイお値段かもしれないけれど、躍動する地球の姿を見ることができたと思えばまあ安い。船着き場での漁師のオジサンとのんびりしたのも実にピースフルで、心が洗われるような時間だった。
GRだと、カワセミのような小さな鳥を捕るのが難しいなぁ。
ヴィクトリア湖畔のこの町は、コンタクト切れでトライできなかったナイル川ラフティングのリベンジも含め、是非もう一度訪れたい。
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そういえば、今日訪れたのは、"The Source of River Nile"公園だ。標柱の前でもふと思ったのだけど、島の周りで湧き出す膨大な水をSourceとするのか、そもそも大湖が大河となる始まりの起点をSourceとするのか、よく分からなかった。この書き込みではなんとなく後者の意味の視点からとらえてしまったけれど、本当の所はどうなのだろう。。。
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ガンジーの遺灰がここからナイルに流されたそうだ。
ナイルパーチ漁師。
漁に出かける前に、生き餌のティラピアを釣る。ミミズをつけたかえしのない針で、ヒョイヒョイと小さなティラピアを釣り上げ、船底の水たまりに放り込む。鰹の一本釣り状態。
船板の裂け目からジャンジャン浸水してしまい、時々弟子?が掻い出す。
小魚を何で網で捕まえないの?と聞いたら、余計な小魚まで捕れちゃって可哀想だし、つまらないだろ。。とのこと。
真っ黒なティラピアは船底の生け簀?に
色の薄いティラピアは川に戻される。色の薄いティラピアはナイルパーチの好みでないらしい。
釣られたティラピアがぶっ刺される針。ぱっと見だけど延縄(はえなわ)のような漁法と思われる。
- 2010.07.30 Friday
- ┣ ウガンダ / Uganda
- 16:10
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- by 運び屋