青春18切符 西大井-品川-宇都宮-黒磯-郡山-福島-米沢-山形-新庄-秋田-東能代-川部-青森 五稜郭-函館-長万部-仁木
西大井-品川 休日の朝の列車という感じ。朝からちょっとおめかししたオバちゃんとその旦那さんが、ここはグリーン車が停車する停車しないで、言い争い。親父そっくりの子供。三人家族はどちらかの実家に帰るような雰囲気だったけれど、西大井からあんな感じで、無事目的地にたどり着けるのだろうか?
品川-宇都宮 荷物があるので一番後ろの車両に乗り込む。休みの最後尾の車両ということだけあって、輪行バッグがたくさん置いてある。外国の郊外列車だと、チャリのまんま載せられるのになぁとか思うが、自転車乗りの人たちはそれでも、これから出かける目的地のことを思って、目が笑ってる。
宇都宮-黒磯 最後尾の車両に乗ったのが災いし、ぐっと車両が短くなる黒磯行きの列車までの距離が長い長い。車内は青春18or東日本パス系のお客さんでたくさん。
黒磯-郡山 青春18or東日本パスの空気でムンムンのまま、白河の関を越える。郡山に着いたけれど、東京より暑いくらい。30分ほどの乗り継ぎ時間があったけれど、トイレ行って駅前でイングレスして終了。
郡山-福島 福島県の背骨路線。引き続き青春18or東日本パスなムード。二本松で元気な福島の小・中学生が乗ってくる。福島でコーヒー休憩。ドトールの店員さんの愛想がよく、和む。36.5度の酷暑の中、駅周辺を少し歩いたが、以前、友人と食事をした店が潰れていたり、地産地消系の店先に「閉店の案内」が貼られていたりと、少し萎える。
福島-米沢 発車間際に乗り継ぎ列車からのお客さんがどーっと乗り込み。結構な混雑。この路線は普通列車の本数が非常に少ないけれど、「赤岩」やら「峠」といった、情趣溢れる駅名が多く、それらの駅は雪囲いで覆われていて、駅だけ見れば地下鉄みたい。駅を降りたらすぐに渓流、そのまま釣り!なんてことができそうな山の中を列車は抜けて、山形県。読んでいる吉村昭の特集本に、「米沢に旨いラーメン屋が。。。」という記載があったけれど、米沢の乗り継ぎ時間はほとんどなし。
米沢-山形 女性専用車両があるんなら、青春18切符専用車両も作ってやれよ。。。というくらい、乗客がそのまま山形行きに乗り込む。けれど、部活の行き帰りの地元の学生さんやらと混ざったり、乗り換えの駅で、左右の乗客が変わったりするのが面白かったりする。脇のボックスでは、学生系輪行チャリダーと、子供が結婚して家を出たけれど、時々こういう旅をする系熟年夫婦が、旅話で盛り上がっている。熟年系夫婦が進める峠の力餅を、チャリダーの女の子がモリモリ食べていた。
山形-新庄 宇都宮での乗り換えの時にもいたなぁ。。というお客さんがチラホラしている。山形の短い乗り継ぎ時間で描いた絵葉書を新庄で投函した。新庄駅前から伸びる道、暑すぎて外に出たくないのもあるのだろうけど、ひっそりしすぎて怖いくらい。
新庄-秋田 乗り換えに時間があったこともあり、出発後もポツポツと空席。普通列車の旅を「乗り合わせた向かいの、ミニ時刻表を凝視しているおっさんとのデート」と評した男がいたけれど、この区間で乗り合わせた向かいのオッさんが、車内をウロチョロ、座席でヨガみたいな動き、お気に入りの駅で降りたり乗ったり。。。で落ち着かない。これが彼女だったら、「どうしたの?」と声をかけたり、壁ドンで黙らせたり(?)できるのだけど、それなりに楽しんでるいい年のオヤジなのでどうにもならない。横手で少し時間があったので、西口に出たけれど、町の元気のなさに拍車がかかっている上、ギャーギャーと鳴く椋鳥でオドロオドロしさまでかもし出していた。デート相手は大曲で下車。彼は今日のブログに、「いい年して、半袖半ズボン、髭面、推定無職なオヤジが車内でふんぞり返っており不快。秋田までの予定を変更し、大曲で下車する。」なんて書いているかもしれない。秋田駅到着寸前に、品川から読み始めた本を読み終える。駅前は、灯を入れない竿灯で練習するグループと鳴り物の練習。竿灯祭りも明日からだったかな。
秋田-東能代 さすがの早朝列車、ガラガラの車内にはフリー切符系の旅人はいるけれど、部活の学生さんがマジョリティー。東能代で一緒に五能線に乗り込んだ方が数人いらっしゃった。
東能代-川部 いつかは乗ってみたい五能線だったけれど、寒風荒び、波に洗われる冬の五能線の印象からはほど遠かった。深浦の近辺で、おお!と感じる光景も見かけたけれど、身も心も凍るような、つげ義春的な世界を心のどこかで期待していた自分には物足りなかった。。あぁ、やっぱり冬だったな。鉄道に揺られている感じは、室蘭本線で、噴火湾周りの海岸と海岸沿いの寒村を眺めている感じ。天気が悪いけど、気合いの入った海水浴客が浜に時々でていて、手を振り続けると、だいたい返してくれた。
川部-青森 毎度のことだけど、弘前と青森の間の線路は列車を揺らす。青森の方ほど、足腰強くないので、荷物を支えて、フーラフラ。このブログを始めた頃、青森を旅したり、伊集院の青森旅の残滓を目撃したりが懐かしむ。さて、4年連続4度目のねぶた!フルパワーで行くぞ!
五稜郭-函館 函館行きの始発普通列車は7時前、青函フェリーのターミナルからトボトボ歩く。駅の蕎麦屋が開いている。6時半ごろの札幌行きに合わせて店開きしているそうだ。たので、海鮮かき揚げそばを食らってから鉄道に乗り込む。おかげさまで函館にたどり着いても、海鮮丼が食いたい!なんて思わなかった。
函館-長万部 函館発の札幌方面の18切符系始発?ということもあって、それらしき方が1両編成の車内に多数おり、車内はほぼ満席。大沼あたりで、かなりのお客さんが降りていった。30分の停車時間がある森駅で、イカめし下車している方が沢山。海鮮かき揚げそばが消化しきれていなかったので、終着の長万部でカニめしにした。
長万部-仁木 黒松内を過ぎてしばらく走ったあたりまでの、北海道の原野っぷり満点な車窓が楽しい。原生林地帯が終わると、土地が拓かれ、その多くが田んぼになっている。室蘭本線からそれた途端に天気が良くなってきて、光を浴びた稲穂が黄色みを帯びていた。ふぅ、夏だなぁ。羊蹄山をぐるりとかわし、微睡みなつつ長い停車だなぁと思っていると、倶知安。この辺りになると、谷あいになり過ぎてからか、田んぼが少なくなる。土地としても果樹や野菜が育てやすいそうだ。以前、冬の倶知安に一人旅したことがあったけれど、あの時の寂しい車内とは打って変わって、旅人でかなり席は埋まっている。そういえば、車窓からの景色も北海道の生命力が溢れていて、同じ場所を走っているような気がしない。仁木駅で、ワイナリーを始めるという友人(いや、大先輩!)と合流した。