ラゴス → コトヌ / Lagos → Cotonou
ラゴス → コトヌ / Lagos → Cotonou
ABCトランスポートのコトヌ、ロメ経由アクラ行きは盛況のようで、当日券がとれない事もあるなんてことを耳にしたので、精神的にキツイけれど、チケットカウンターオープンの1時間半前から待機。そもそもターミナル内のベンチはゴロリンコのガーナ人やナイジェリア人で占拠されており、空きベンチゼロ。座る場所がそもそも無かった。
6時過ぎになると、当日券を求める乗客とチケットを持っている客のコンファメーションで、カウンター前は実にアフリカな景色。ただ、さすがのアフリカ人にも、早くから並んだアピールは通じたようで。割り込みしようとするオバサンを近くの人が咎め、「彼が一番だよ」なんて言ってくれる。そんなこんなで、このラゴスから一日3本出ているコトヌ、ロメ経由アクラ行きの3本目(バスは7時,7時半,8時発)の座席を確保(5,600N/約1,800円位)。
疲れてんなぁw
結局2本目のバスに空席待ちが出て、そのシートにつっこんでもらう。乗車時にはアブジャと同様、キッチリと荷物及び身体検査。さすがに西アフリカ人にみえないからか、チケットと同時にベナンに入るためのビザの確認をされる。バスが動き始めると、バスのパーサーがススッとシートに近づいてきて、「国境では他の乗客と離れて私と一緒に入国審査にむかうことになります。ソコントコヨロピク!」と言われる。キッチリした会社だなぁ。
出発前に、英語とフランス語での乗車上の安全説明があり、その後にアビジャン発の便と同様に、キチッとしたみなりの神父さんが旅の安全を祈りつつ、長々と説教を始める。全ては聞き取れないが、「神の名において、」「聖書にはこう書かれている、」云々。。。周りを見渡すと、ほとんどの人が神妙にして耳を傾けている。今回は昨日のアブジャ出発時のものと違い、カトリック純度100%。
説教を聞き流しながら窓の外を眺めると、雨に濡れ、緑と茶色とゴミがごちゃ混ぜになったラゴス。バス自体は中心部や混雑するエリアを避け、中心部の外れのバスターミナルからラゴス郊外、そしてベナンへ続く街道というルートなので、世界トップクラスの危険度とカオス度を誇るラゴスの「ラ」の字すら掠めていないのだけど、そんな郊外を見た印象だけで。。
「う、きつそう。。。」
人口1,400万の人々の犇めきが伊達じゃない。バンタイプの車がひとまとまりになっている乗り場が多い上、乗り降りする人の数がすさまじい。まだまだ郊外なはずなのに、乗客を満載した乗り合いタクシー、バス、そしてトラックやらで道は大渋滞。道は舗装が今一歩な上に、雨で水たまりだらけ。それだけならまだ良いのだけど、道沿いは満遍なくゴミためのようになっており、そのゴミが雨水と泥水と湿地の緑とでごちゃ混ぜになって。。。
もうクラクラしてくる。
で、そんな光景の中をさっきの神父さんがひたすら、「アーメンと唱和しましょう」「聖書には。。。」と続ける。
うーん。。。
ようやく、説教が終わったと思ったら、バスの車内は大音響のクリスチャンソング。「ジィイィィィィザス、オオウアァーーー」等々。ウーン。度が過ぎてないか?
民族対立に加え、深刻な宗教対立をナイジェリアは抱えているけれど、焼き討ちされた教会をマイディグリからカノまでの道でも見かけたし、このバス路線ではムスリムは完全無視とばかりな、一方的アーメン大爆発。
ナイジェリアが辿った歴史や傷の深さをがうかがい知れるけれど、昨日のアブジャを出発したときの緩い感じ、アッラーをウエルカムした神父の歌うような説教は何だったんだろ。あのとりこみっぷりには可能性を感じたのになぁ。
宗教ってのは不寛容さやら押し付けがましさばかりに目がいってしまう。
クリスチャンソングが轟々と流れる車内から、車内のゴミを停車時にサクサク捨てるバス会社の人。
心配していた、ロードサイドの検問やらは一度だけ。
小さなブースにふんぞり返った係官の感じは宜しくないけれど、れっきとしたナイジェリアのイミグレーションのユニフォームを纏っている。何でナイジェリアに来たのかやら、質問は多かったものの賄賂請求は無し。そういえば、「賄賂にNo!」みたいな看板も立ってた。効果がありか?
さて国境。
自分だけバスを降り、パーサーと一緒にナイジェリア側のチェックポイントに向かう。係官のオッサン達はバス会社に散々掴まされているのか、やり取りはスムーズ。日本人の自分には軽めのインタビューと出国審査票への書き込みがあった。
「君のビザはシングルだから、出国スタンプを押したらナイジェリアに戻れないけどいいの?」
と聞かれ、一応、少しもったいぶってから
「ハイ」
と応える。
ベナン側は、5カ国ビザを余り目にしない係官だったため、ちょっとオタオタしてしまったけれど、無事入国許可。やったベナンだ!
ポケットのパスポートも小銭もマネーベルトのちょっとした札束も無傷。
カメラもパソコンもやられずにナイジェリアをスルーできた。ふぅ。
国境から1時間ほどでコトヌに到着。
ぐちょんぐっちょんのラゴスとはうって変わって、天気も良く、コトヌの町は見るからにグッドサイズ。
ゼミジャン(バイタク)をかっ飛ばし、目当てのホテルに向かいました。
- 2011.06.21 Tuesday
- ┣ ナイジェリア / Nigeria
- 05:10
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- by 運び屋