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マヨット / Mayotte

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マヨット / Mayotte

マヨット到着は5時前だったのだけど、日曜の観光案内所は3時過ぎには閉まってしまう模様。レユニオンなどからの大型機の到着に合わせて、観光案内所を開いてるのだろうか。でも、コモロからの乗客を荷物受け取りのターンテーブル前でみている限り、観光と一目でわかる身なりの人間は自分と、フランス人カップルの3人だけだったもんな。それなら仕方ないか。

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空港前のタクシーは、いきなり乗り合いタクシーでどうやらマムズへの船着き場まで運んでくれる様子。1.65EURと安い。船着き場でぼんやりしていると、渡し船がほどなく到着する。少し時間がありそうなので近くの屋台の串焼きを頬張る。

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マヨットの穏やかな海で黄昏れつつ、なかなか調子の良い滑り出しじゃないか。と悦にいっているうちにマヨット本島に到着する。が、船着き場周辺には宿の気配が全くしない。荷物をゴロゴロ引きずり、周囲を歩いてみるけれど、日曜の午後ということもあって小さなカフェを除いて店は全て閉まり閑散としている。

ぬぬ、宿が無いなぁ。

船着き場のオープンカフェでパソコンを開き、メモ帳かなにかにホテルの名前だけは保存していなかったかと、色々調べるものの見つからない。

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ヤバい。日が暮れる。。

それなら、船着き場近くに屯している乗り合いタクシー適当に乗って、ホテルやアウバージュなんていう表記が出てきた所で降ろしてもらえばいいや!と、バンタクシーに乗り込む。

が、結局これがマヨットで迷っと状態の始まり始まり。海岸線沿いに南に進んだ乗り合いバスは、宿泊施設の匂いすらしない集落をいくつか抜け、どんどん山道に入ってしまう。船着き場近くは、ヨーロッパの近代建築な建物も少なくなかったのだけれど、駆け抜ける集落はあっという間に低層でごちゃっとした建物になる。

ちらりと見える値段の表記はEURだけどヨーロッパな空気はそれだけ。漂う空気が、純度高めのアフリカンなものになる。山中の明かりが乏しいのは仕方が無いとしても、集落に入っても街灯が少なく、家の明かりも外にあまり漏れてこない。暗くて心細いなぁ。

乗り合いバンの乗客も一人二人と降りてしまい、暗い集落を縫うように進むバンの乗客は二人だけになってしまう。さあ、どうしよう。このまま走って終点には大きな集落でもあるかなぁ。。。。などと悩んでいると、なんでこんな集落にと首を傾げてしまうようなレストランを通り過ぎる。看板には「Restaurant&Hotel」の表記。迷わずドライバーに西アフリカで習得したバスを止める言葉「ディマンデ!」を連呼し、降ろしてもらう。

アフリカンな住宅地にぽつんと現れたレストラン。

明かりだけが煌々としていて、お客さんが一人もおらず、キチンとしつらえられたテーブルのフォークとナイフのセットなんとも寂しい。日本昔ばなしだと、旅人が狐や狸の類いに化かされる典型的なシチュエーションだなぁ。峠の茶屋、人里離れた宿パターンだ。

バーのカウンターからもそっと出てきたのは狸みたいにお腹がふくれあがったフランス人のおじさん。マヨットはフランス海外県で、皆フランスのパスポートを持っているから、ヨーロッパ系フランス人のオッサンと言った方がいいのかな?でもヨーロッパ系フランス人って変な言葉だな。というより、狸じゃないよね。

おじさんが提示してくれた部屋価格はヨーロッパ価格の60EUR。自分の聞き違いだと信じてビールのコースターの裏に値段を改めて書いてもらうが、60EUR。

ったく、マヨットはもっと手頃な値段の宿だって少なくないはずなのに、ネットで下調べしただけで書きとめもせず、まあ何とかなるでしょう!なんて思ってるから、心細い思いをした上、現在位置不明宿に60EURも払う事になるんだよなぁ。。

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ゴミは少ないけれどもう完全にアフリカだね。

気を取り直して宿に荷物を置き、宿の割高な晩飯はスルーして近くの串焼き屋台で、ヤムイモと串焼き肉の晩ご飯。チリソースをかけ、美味しく頂く。串焼き4本で1.80EURだった。地味ながら安くて旨いものにありつき、気分が良くなる。

夜は集落の学校でコンサートだかDJパーティーがあったようで、夜中の1時過ぎまでずんどこやっていた。至近距離だったらせっかく復活した気分が急降下し、「寝れねーぞコラ!」と発狂するところだったけれど、宿から会場まで少し距離があり、届く重低音はズズズン程度。「子守唄代わりだぜ」と独り言ちて就寝しました。

朝、気がついたら

草っ原の真ん中で藁にくるまって、馬の糞まみれなーんて、イヤァーっ!狸に化かされたぁ!

なんてことはなく、ベッドは若干ナフタリン臭いだけで、ベッドのままだった。ふぅ。レストラン宿の狸には終始足下を見られる感じ、朝食がコーヒーとオレンジジュースでごまかされたのは残念だった。

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宿の周りを歩いてみると、コーヒーも飲めるようなパン屋さんがあるのでそこで朝食をとる。バケットもコーヒーも美味しかったけれど、値段はフランス本土と変わらない。乗り合いタクシーが機能し、その値段に安心していたけれど、公共交通機関を除き、島の物価は総じて高いなぁという印象を受ける。

辺鄙な集落だと思っていた場所は、どうやら島の西に位置しており、低層で目立たないながら、小中学校や警察学校などが集まるエリアらしく、朝からかけ声を上げながら集団が宿の前を走り抜けたり、登校する子供達でなかなかの賑わいだった。大きな商店は見当たらなかったけれど、少し歩けばコーヒーが飲めるパン屋さんもあれば、ATM付きのLaPoste/フランス郵便もある。

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Wikiによると、マヨットが2011年3月から海外準県から海外県に昇格するにあたって、社会システム/インフラがフランス本土と同水準になるようで、現在はその社会システムを「上げ」ているいわば過渡期で、郵便切手も売り切れるまではマヨット時代のものを使っている様子。

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件のレストランホテル。

ポストカードを出しがてら、0.01とか0.02EURの小額切手をたくさん買ってみる。海外県のフランス郵便のカウンターは郵便業務以外にも、小さな島の公共料金の支払いなど、決済業務の場所としていつも賑わっているけれど、マヨットのカウンターも例外ではない様子。

何分も待たされた上、「そんなに安い切手ばかり売れないよ!」なんて言われたら落ち込んでしまう所だけど、「Jamaique」と胸に書かれたTシャツを着た職員の男性は非常に親切。「お土産にするのかい?」なんてことをフランス語で言って、嫌な顔一つせず切手を売ってくれた。

そんな事をしているうちにお昼前。

郵便局の前でほうけていると、たまたま目の前で乗客を降ろした乗り合いタクシーが現れ、それが主都のムズズ行き。昨日は森に分け入ってゆくような気分で辿った道を逆戻り。南国らしいサンサンと輝く太陽の中を走る事約30分。崖の上に隠れ、昨日は気がつかずにスルーしてしまったムズズに到着する。ま、乗り合いタクシーで通り抜ける限り、別に執着するような町でもないか。。。とも感じるが。

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昨日はWifiをキャッチできなかった船着き場のカフェで、ヘロヘロ時間をつぶしているうちに、いいお時間。空港島に向かうフェリーに乗ってマヨット旅はサララと終了となりました。あ、帰りの船の上で開いたパソコンのスティッキーズ(マックのメモ書きのアプリケーション)に、きっちりマムズの宿の名前と住所が書かれてました。。ちゃんちゃん。



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