抜け作@南太平洋 その3 / Empty Brain man in the South Pacific 3
抜け作@南太平洋 その3 / Empty Brain man in the South Pacific 3
これ以上、引っ張るつもりはないので結論から言うと、なんとか復活しております。要はパスポートが24時間後に戻ってきたのです。ご心配をおかけしました。
ここから先は、パスポートが見つかるまで、自分の駄目さをツラツラと書いて行く事にします。
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途方に暮れる自分を不憫に思ったのか、飛行機に乗らなかっただけの阿呆に気遣ってくれ、NZ航空の職員さんが、空港警察、イミグレーション警察、空港管理側に状況を説明したメールを送ってくれた上、事務所でメールやらネットやらをしても良いよん。と、声かけてくれ(それは丁重にお断りしました。)た上、ほぼ無一文な自分を宿まで送ってくれ(こちらは大感謝)ました。
その上、宿の前で「食事に!」なんて言って2,000XPFまで渡してくれる。これまた「お金なんて頂けない、送っていただけで十分です。」「いや、こういうときこそ元気をつけて」といえいえどうどうどうぞな、ダチョウ倶楽部的なやり取りをした挙げ句、結局ご厚意にあずかる(涙)。
宿に戻り事情を説明すると、状況が回復するまで何泊しても構わないよ、どうぞ、まずは水でも飲んで。。。と言って下さる(涙)
さて、失ったものをチェックすると。。
パスポート、免許証、イエローカード等々再発行、帰国費用、現在予約している航空券の変更。。。。もうなんだかクラクラしてしまう。
おまけに日曜日という事もあって領事サポートとも電話が繋がらず、出来る事が限られ、どうにもならない。不快な浮遊感に苛まれ、だるくて体と心に力が入らない。
アレコレ考えてもどうにもならない。
まずはお金で解決できる事はお金で。。。の現金もなければ、日本のおいて来ているクレジットカードの番号を再確認して、航空券を発券し、体勢を立て直すべく一旦日本に戻ろう!にも、パスポート無しの帰国手配をしっかり把握出来なければ出発日を確定できない。
そんなこんなで八方を塞がれる。パスポートを領事館や大使館のない場所で失う事がこれほどまでにキツイとは。
気分を入れ替え、シャワーでも浴びるか。。。と思い、シャワーに向かうと、バスタオルを忘れ、バスタオルを取りに戻ると、今度は着替えをベッドの上に置き忘れ、それを取りに戻ってようやくシャワーを浴び始めると、バッグの中にシャンプー。。。。といった状況。
弱いなぁオレ。
それでも少しはすっきりした頭で、明日になってやるべき事やらをかきとめ、簡単に順序立てる。そして寝る。
次の日。
朝から、何もしないよりは少しでも出来る事を!とヒッチハイクされた場所に立って、行き交う車を一台一台チェックし続ける。頭の中の思考はほぼ停止しているし、そんな事をするだけ徒労なのだけれど、何もしないより、万に一つといえども前に進まねば。。と気持ちを奮い立たせたのだ。
この時点で脳内は、
「困ったオレを空港まで送ってくれたあの人の良いタヒチ人が、現金だけ抜いて山の中に財布を捨てるとは思えない。ただ、目に付かない場所にあの財布が落っこちたのだ!」
「だから、遠からずパスポートがどこかに届けられ、彼に土下座し心より礼を述べ、それで決着し、一時停止した旅を元に戻すのだ」
なーんて楽観的に思考停止。
で、朝の9時になったので、コンシュラーサービスに連絡。予想通りパスポートやらドキュメントは発行してくれないようで、「旅行会社に問い合わせてみましたか?あ?個人旅行?うーん、まずはエアタヒチヌイに行って事情を説明してみて下さい。」なんて英語で言われる。なにか他に仕事があって、片手間にお手伝いしますよな感じでにべもない。切ない。
エアタヒチヌイに出向き、事情を説明して航空券を購入したいのだけれど、クレジットカードがないのでどうにもならず、日本が午前9時になる午後2時を待つ。まずはマイルで帰国便の航空券を発券し、その予約票を持って午後、エアタヒチヌイに出向こう。と考えたのだ。
パスポートもクレジットカードも持っていない阿呆が、カウンターに現れたって迷惑だろう。。
休憩を入れつつ、ヒッチハイクされた場所で車のチェックを午後2時まで続ける。一度だけ「あ?」と思うような車を見かけたが、止まってはくれなかった。。。
ベッドに戻って、タヒチからの脱出方法などをネットで調べたりしつつ、24時間対応のクレジットカードのコールセンターに連絡。どうやら、悪用はされていない模様。でも、話の流れでクレジットカードを止めてもらう事にする。正直、不正利用のトライもされていないなら、時間はかかるかもしれないがパスポートは帰ってきて旅を再開するときに大事になるので止めたくなかったのだけど。。。
よし、一旦水でも飲んで、覚悟を決めて発券するか!
と思い、キッチンに向かうと。。。オーナーのご婦人が
「Good News」
「空港のイミグレポリスにパスポートが届けられたみたいよ!出来れば身分証明になるようなモノを持って空港に向かって!」
空を見上げる。
タヒチの空って、こんなに青かったんだなぁ。。。
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トップの画像は、宿のオーナーが地元ラジオ局に
「日曜日、ヒッチハイクで空港に向かった日本人が、車の中に財布を忘れ、飛行機に乗れなかった。心当たりのある人は是非うちの宿まで連絡して!」
と電話をかけて下さって、それが地元紙に掲載されたモノ。タヒチでは、今回のようなケースが置き、不特定な人々に情報を伝えようとしたとき、地元ラジオ局や新聞に広告を出すのが有効な手段なようです。
いずれにせよ、多大なご迷惑と、恥を晒してしまいました。。。。。
その後、イミグレ警察やNZ航空に出向き、重ねてお礼とお詫びを申し上げ無事、状況を回復しています。あ、少し現金が減ってる気もするし、戻ってきたクレジットカードは二度と使えないモノになっちゃったけど。。
ご心配をおかけしました!気持ちを改め、精進し前を向いて行きます!
あ、車を降りるときは少し後ろも向いて。。
- 2011.09.27 Tuesday
- ┣ 仏領ポリネシア / French Polynesia
- 22:33
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- by 運び屋