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礼文香深港〜利尻島鴛泊港 航路

礼文香深港〜利尻島鴛泊港 航路

 

海辺のカフカってどんな内容だったっけなぁ。北海道にLCCが飛び始める前は、北海道に来ると、ここは小説のあれだこれだで、結構興奮したんだけれどなぁ。 1時間弱の船旅で利尻島に戻ったけれど、残念ながら利尻富士は拝めず。島の観光案内の素泊まり8000円/一人の宿なんかには当然泊まらずにキャンプ場に直行した。


利尻島鴛泊港〜礼文香深港 航路

 

利尻島鴛泊港〜礼文香深港 航路

 

日本最北の航路の一つ、利尻島鴛泊港〜礼文香深港航路


稚内 - 利尻島鴛泊

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稚内 - 利尻島鴛泊

 

港近くのセイコーマートで「日本最北の町のコンビニの普通のコーヒー」を買い求めた後、フェリーターミナルへ。日本最北の航路の一つ。あいにく利尻島に雲がかかっており眺望を楽しむ船旅とはならなかった。

 

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向島富浜 - 尾道駅前

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向島富浜 - 尾道駅前

 

向島から尾道に戻る船賃も100円。300円くらいの旅情、200円くらいの社会科見学気分が味わえて、おすすめである。そういえば、宿のお兄さんは向島に移住したとおっしゃっていて、

 

「めんどくさい時は渡船できます」

 

なんて話されていたけれど、何がどうなると、

 

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「バイクで橋を渡って尾道に通勤するより、渡船で尾道に通勤する方が楽」

 

なのかは分からずじまいだった。ミステリアス尾道。


尾道土堂 - 向島兼吉

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尾道土堂 - 向島兼吉

 

尾道の駅を出ると、海が流れている。一度商店街を歩いてからまた一度海に出ると、船着場があり、前後対称の船に乗ると後ろでパタンと音がして船が動き始める。

 

水路のように細くなった海の向こうは、川を隔てた対岸にはドッグや、こちら側に比べれば少し静かな街並みがある様子だが橋が架かっておらず、水路のような海を、渡船が行き来している。これほどまでに密着している水道を挟んだ二つの街に橋がかからないのは、二つの街が海に関わっていて、低い橋でもかけようものなら、水道を行く船の往来を妨げ、橋を作ったことで二つの街の息の根を止めてしまうからだろう。

 

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ふぅ。

 

トレンチコートの襟を立て、タバコに。。

 

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なんて言っているうちに向島。100円航海。船着場から少し歩いたパン屋は閉店間際のセールで全品一律65円だった。


青森-函館

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青森-函館

あれ?歩き旅していた3年前に、函館-青森を利用したのだけれど、ブログのアップデートがないなぁ?まあいいか、いや、函館-大間だったのか。。その帰り道。

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タクシーのおやっさんの「息子が函館で造船の仕事してるがお盆に帰ってこない」というちょっと寂しい話を聞きながら青森駅からフェリーターミナルへ向かった。ねぶた客か、2時過ぎの船は予約でいっぱいだったので、2330発のフェリーを予約しており、予約番号を伝えて発券し、少し待ち時間があったけれど、程なく乗船。昭和の空気漂う内航フェリーの旅に慣れていたので、エレベーターまで付いているピッカピカの船内に驚く。

跳ねすぎ、声出しすぎで、精根尽き果てていたので、耳栓をして横になったらあっという間に意識が遠のいた。

青函海峡越えの所要時間は3時間ちょい。一休みできたけれど、船から降りて函館港のターミナルにたどり着いた時点で、回復した体力が尽き、五稜郭駅の始発まで休むことにした。

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ベンチに横になって、ふと気がつくと、待合所のベンチでは僕と同じく、朝を待ってゴロンしている野郎どもが数人。このうち何人がねぶた疲れからのバタンQなのかな?

徳島-東京 オーシャン東九フェリー

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徳島-東京 オーシャン東九フェリー

高松の駐車場に車を保管して、愛する四国を旅する拠点にしようなんて思っていたが、何かを始める時には、何かを捨てなければなんて思い、手放すことにした。高松の業者に3万円!とかで譲っても良いのだけれど、オークション会場に直接持ち込んだ方が良いという仕事仲間の助言もあって、回送することにした。

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朝方、徳島入りするが、東京-徳島-北九州を結ぶ、オーシャン東九フェリーの出航時間は11時頃。時間があったので、日本で一番低い山に登ったり、数年前、阿波踊りでお世話になったおばちゃんに、東京土産を差し上げたりする。和歌山行きのフェリーターミナルに間違って向かってしまうという、徳島フェリーあるあるをやってしまうが、対岸の東京/北九州行きのターミナルに余裕をもってたどり着いた。

444CMの車のフェリーと、乗員1名で2.2万円!という絶賛キャンペーン中にも関わらず、徳島から乗船する乗用車は10台くらいとなんだか寂しい。徳島から和歌山まで渡るだけで1万円近く取られるのに比べれば、雑魚寝とはいえ、ゆっくり寝られるこの船、とってもお得だと思うんだけど。

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予約番号(前日までのの予約必須だそうです注意!)を伝えて、車検証を見せて乗船。船内には、牽引車が外された貨車が、すでに舫われていた。客室には、白い制服をまとった船員さんが案内してくれるけれど、ここからの乗客が10台分程度なので、あっという間。あてがわれた雑魚寝室も、隣の人を気にせずに、寝られそうな感じだった。

この航路は、貨物便できっちり儲けてるから、普通の旅行客に対して商売っ気もない代わりに、運行停止したりする心配がない。と友人が言っていたのも納得。トラックの運転手さんは専用の船室があるようだけれど、その運転手さんもそれほど乗っていない様子で、どうどうたる船の大きさと比較して、妙に人が少ないのが印象に残った。

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船首のバウバイザーが、グゴゴゴと音をたてて閉まり、錨が上げる。船に取り付く作業員さんの仕事を眺め、少し前に出向してゆく南海フェリーや眉山に別れを告げて、船内に戻る。持ってきた本は読み終えてしまっていたので、ブログのフライトの投稿をチェックして統計取ったりする。そんなことに集中していたら、いつの間にか潮岬沖だった。

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船内にレストランがない代わりに、うどんコーナーが食事時にオープンするので、そこでかけうどんを食べる。時間をずらせば乗船客が少ないこともあって風呂場も独り占め状態だったし、おとなしいお客さんばかりで、夜もきっちり睡眠を取れた。

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色気はない代わりに、文句をつけるところもない。この値段で寝ている間に船ごと東京に運んでくれるのだから、まったくありがたい。

東京港には予定通り6時前に到着した。

伊保田港 - 三津浜港 / Ihoda - Mitsuhama

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伊保田港 - 三津浜港 / Ihoda - Mitsuhama


雨宿りしている軒先、バスの待合所、鉄道のボックスシート、銭湯の湯の中。

旅をしていると見知らぬ人とすれ違い、時に短い言葉を交わしたり、思わぬ親切を受けたりする。

「どちらからお越しですか?」

「千葉?東京?わざわざこんなところに。」

「へぇ、こんな田舎ににそんないわれがあるのですか」

「裏山のお城は、そんな立派なものじゃないですよ。。」

「私も若い頃は旅しててね。。。」

言葉を交わし始めてから、その土地の昔話になったり、僕の方からどんな旅をして、どんな場所を歩いて来たか。。なんてことになる。。。。

。。のだけれど、ここ最近、特に今年に入ってから、会話がいつの間にやら。。

「中国がどうの。。」「どこどこの国のマナーが悪い」「三国人が云々。。」なんていう話に、あっという間に飛び火するというか、脈絡のない三段論法というか、リズムでそういったことを話す人がすごく増えた気がする。

その人たちなりに情報を得たことも、不安やストレスなんかの蓄積なんかもあるのだろうけれど、実体験として酷い目にあった遭わされた経験のない(と思われる)方だったりする。

過疎が進んでいるのに道路だけはピカピカで野太い土地の寂れたバス停。鄙びたフェリーの待合所での会話がそんなのだと、心底がっかりする。

お城や日本の文化の紹介がてら、日本人にしか見えない隣国の友人と旅していたり、町を案内している時にこういう人に出くわすと、陰々滅々な気分だけでなく、ただただ恥ずかしくなる。

義憤にかられて、今の日中関係や日韓関係に憤ってる人もいるだろう。その人はその人なりに真剣なんだとも思う。けれどやっぱり、見ず知らずの初対面のニンゲンに政治的な話しをするのならば、ある程度は、徐々に地上を離れるような離陸であって欲しいし、実体験に基づいたこと、できれば目の前にある事象現象をもって語るべきだと思う。

床屋談義、銭湯談義なんてのがあるのは承知だけれど、何の脈絡もなしに「習近平は、マルクス主義だ、けしからん!」なんて言うのは、言っているおじさんの方が目の前のニンゲンに対し、けしからんと思う。それで、僕が「そうですね、けしからんです!」といっても、溜飲を下げるような効果もないはずで、そのおじさんの不安やストレスが解消されるのか疑問に思う。いずれにせよ、なんだか方向が間違っていないかと思う。

更に、こういった問題が複雑にするのは、そういったがっかりトークをし始めるおじさんが、

「余りもので悪いんだけどさ、お腹空いてるでしょ。これでも食べなよ。。」

なんて言って、話しのオカズのように、どこかでもらって来た弁当や、袋の中から取り出した蜜柑を二つ三つ手渡してくれたりすること。その他大勢の方より、優しかったりすること。

心の中で、感謝と失望のダブルバインドが起こる。

引き裂かれる程。。とは言わないけれど、

「前日に出会った人と、その人の人生なんかをぼんやり考えながら。。」

という旅の習い性もあって、24時間くらいは、頭の中でモヤモヤしたものが堂々巡りする。

海外を旅行している最中に、熱心なムスリムに改宗を迫られたり、隣国に対しての罵詈雑言の聞き手になったり、大国に対しての怨嗟の声を拾ったことは旅行中にもあった。そして頷きながら、冷めた目で見ていた。

が、いざ自分が日本人として国内を旅し、そういう人たちに出会うと。やっぱり言葉に詰まってしまう。

さて、三津浜港行きの船の待合所で出くわした、人の良さそうなおじさん。

会って間もなく、話しの雲行きが怪しくなり、「○国の道は汚い、あいつらは○馬の土地を買い占めて」云々。

このままいくと、聞いていられない調子になりそうなので、「日本だって、原発やいろいろな問題が山積みですよね」と返す。幾分トーンが下がる。自分がそういった日本の問題に真摯に向かい合ってるかといえば、向かい合っている度はゼロに等しいのだけれど。

Cool JapanとCoolじゃないJapan。

おもてなしとおもてなさない

いいところをのばすのももちろん大事だけれど、日本人の苦手な負の側面と向き合ったり、嫌なことを無いことにしてしまうことや、それらを解消したり緩和することだって大事じゃないのか。

三歩進んで二歩下がるでなく、二歩進んで一歩下がるだって、一歩の前進。

なのだから。。。。

なんてことを船に乗ってから二三日。しばらく考えてました。

三津浜-周防大島 伊保田 / Mitsuhama-Ihoda, Suou-Ohshima

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三津浜-周防大島 伊保田 / Mitsuhama-Ihoda, Suou-Ohshima

汽車へ乗ったら窓から外をよく見よ、田や畑に何が植えられているか、育ちがよいかわるいか、村の家が大きいか小さいか、瓦屋根か草葺きか、そういうこともよく見ることだ。駅へ着いたら人の乗りおりに注意せよ、そしてどういう服装をしているかに気をつけよ。また、駅のに置き場にどういう荷がおかれているかをよく見よ。そういうことでその土地が富んでいるか貧しいか、よく働くところかそうでないところかよくわかる。

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と、宮本常一の父の善十郎が、周防大島を去り行く常一に行ったらしいが、現在の三津浜港はとうの昔に成長や発展をあきらめた感じがする鄙びた港だった。内陸に位置している伊予松山の外港として勢いがあったのはいつ頃の話なんだろう。

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さて、往復4,300円也!の船賃を払って、少しの待ち時間の後、9時40分出港の船に乗り込む。

今にも降り出しそうな重たい空の下の鄙びた港を出港するフェリーは、思いの外の賑わいで、フェリー甲板にはビッチリと車が詰め込まれていた。

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海上に出るとことのほか強い風で、グレーの海には白波が立ち、瀬戸内の船なのに、ドバンドバンと波を潰しながらの航海だった。





そんな荒れ模様だったけれど、疲れもあってか客室の雑魚寝スペースで記憶が途絶え、伊保田港接岸のアナウンスまで、きっちり眠ってしまった。

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風裏になっているのか、伊保田港とその周辺は湖のように穏やか。周防大島に到着。

青ヶ島-八丈島(八重根漁港) / Aoga-shima - Hachijo-Jima(Yaene Fishing Port)

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青ヶ島-八丈島(八重根漁港) /  Aoga-shima - Hachijo-Jima(Yaene Fishing Port)

来る前にチェックしていた還住丸の運行状況や、ヘリコプターの絶望的な空席状況などなど、青ヶ島に辿り着くまで、アクセスに散々気を揉んできたけれど、油断ならない状況は帰りも同じ。

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ヘリコプターが満席でどうにもならないのに、運行率の低い還住丸に頼らざるを得ない状況はなかなか厳しく、気象庁の波浪予測図と過去の波浪分布と運行履歴なんかと照らし合わせながら、帰りの便の状況を予測する。2泊でもなんとかなるスケジュールだけれど、明日は南太平洋上で熱帯低気圧が台風に変わりそうだったり、つかの間の落ち着きを見せていた波浪予測図も南の方から緑色になりはじめて。。いやな感じ。

そんな状況を踏まえて、話をさせて頂いた島の人の意見を総合すると、

「船があるうちに帰っておけ。」

島のお巡りさんも、

「この前来たキャンパーは、結局船が出なくて、一人ずつヘリコプターの空席を利用して帰って行ったよぉ。。」

なんて言っていたし。。。島の見所もそれなりに回れたし。。。

帰る事にした。

海は昨日より少し穏やかになっているのが恨めしいけれど、明日の船をミスって台風が近づいちゃったりすると、目も当てられない状況になるので。。青ヶ島の旅は1泊2日の船往復にて終了。
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釣り糸が細すぎたのだけは残念だったけれど、島観光に関しては思い残しも、悔いも無し。

いつか、また天気図やら波浪情報と首っ丈になって、島を目指したい。

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