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燐(リン)鉱石の鉱山やら ナウル

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燐(リン)鉱石の鉱山やら ナウル

最終日、ホテルの近所のお姉さんを小金を払って誘惑する。

ま、誘惑したといっても、バイクを貸してもらっただけ、バイクには馬乗りになったけど。ナウルはまともなレンタカーが無く、バイクも見つからないので、ホテルの従業員にお願いし、なんとか貸してもらったのでした。20AUD。

若干高いけど、メネンホテルで真面目に働いていた人だったし、チップ代込みということで。

さて、無免許運転で鉱山へ。島の周遊道を、Aiwo地区の砕石プラント脇で折れ島の中央部に進む。日曜日のため人気はなく、稼働している様子もないけれど、先日はこのプラントと背後の丘からもうもうと粉塵が上がっていた休日は休みなんだね。

プラントでは採石場から持ち込まれた燐(リン)鉱石を砕石し、純度を上げているようなのだけど、どのような行程なのかは分からない。砕いて篩にかけるのかな?

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ナウルは燐(リン)鉱石が枯渇したため破綻した国と認識されているけれど、細々とながらナウルでは採掘は進められれており、90年代以降にナウルが抱えてしまった借金の返済などのため、せっせと外貨を稼ぎ出している。ただ、この燐(リン)鉱石の採掘も二次的なものでそれほどの量は期待できないらしく、そういうこともあってか、プラント等の施設は古ぼけたまま。唯一の産業と言える燐(リン)鉱石の採掘の縮小と、それを支えるプラントの廃れ具合は、正に今のナウルを体現しているようだ。

プラントから程ない採石地に向かう。採掘は重機を使った露天掘で行われるようだけど、これもまた日曜のためか現場は静か。実際に採掘していたら、粉塵やらでみれたモノでは無かったかも知れない。

因みに燐(リン)鉱石といっても、カチンカチンの石炭のようなモノではなく、ナウルでとれるモノは黄土色をしたさらさらの砂のようなモノ。で、これが何になるかというと、化学肥料の原料になるそうだ。

燐(リン)鉱石は大別して3種類の産出形態があるそうで、

1,古代の微生物が固まってできた化石質鉱床。
2,地殻変動で現れた火成鉱床。
3,離島の珊瑚礁に、海鳥の死骸・糞・エサの魚・卵の殻などが
  長期間(数千年〜数万年)堆積して化石化したもので、
  「グアノ」と呼ばれる。

とのこと、1はヨルダンとか。多分、ヒジャーズ鉄道で運ばれている燐鉱石。で、我らがナウルは3番目の「グアノ」。

「グアノ」は南米チリで有名。その産出地は戦争でボリビアから奪ったもの。よっぽど質が良いのか、この産出地を巡って(というよりチリがボリビアから奪う気満々で)国と国とが戦い、敗れたボリビア(とペルーも)は太平洋の海岸線を割譲させられ、内陸国に転落してしまう。その戦争は太平洋戦争ともグアノ戦争とも言われてるけれど、燐鉱石の採掘が生み出す富の大きさを物語っている。

話しがちょっと逸れてしまったけれど、採掘地を簡単に説明すると、カルストの奇観といった形態。大昔のサンゴ礁が溶食し、有機的な白い塔が経っている状態だ。うーん、採掘を進めると、この白い塔が掘る価値が無く、放置されるのだろうか?採掘から時間が経過すると、白い塔は真っ黒く焼け、ゴツゴツとした質感だけを残して、溶岩流の流れた跡のような景観になる。そういえば黒くなったそれらは鬼押し出しに似ている。

日曜と言うこともあり、誰にも邪魔されずに採掘地を見物できたのはよいけれど、実際の採掘とこの奇観の関係がつかめなかったのが心残りだ。

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その現役と思われる採掘地を後にして、大々的な採掘場(跡?)に向かう。中心部の大規模採掘地への未舗装の道にはレールも敷かれているけれど、どうやらこのレールは現役でない様子。かつては燐鉱石を積んだであろう貨車が、道の脇に放置されていてモノ悲しい光景だった。10分も走らないうちに中心部に到着。

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広々とした採掘地跡は、比較的採掘から時間が経っていない採掘跡の黄土色、そして黒い採掘地跡、そして島の緑に色分けされている。そんな採掘地跡を慣れないキック式のバイクで駆け抜ける。もう少しバイクがかっこうよければ仮面ライダーとかが似合う光景だな。などと思う。

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最終日と言うこともあって、感動よりもこれでナウルの旅も終わりだなぁという寂しさの方が大きい。ま、このくらいで燐(リン)鉱石採掘跡巡りは終わりにするか。

ナウル土地・施設改善公社 (Nauru Rehabilitation Corporation)なる看板や、放り捨てているだけのように映るゴミ処理場などを帰り道で見かける。変な名前の公社だなと思って、やっていることをネットで調べると、公社は採掘によって傷ついたナウルの土地の修復・復旧事業を行っているようだ。ボコボコになってしまっている採掘地跡を造成して平らにしたり(そういえば、そんな場所もあった)、植林など。まさにRehabilitation。

ナウルでは、何もかもが輸入品なのだけど、海外に輸出するくらいの肥料原料を産出する位なのだから、野菜くらい簡単に作れそうなのにと思うのだけど、透水性の強い珊瑚質の土地、強すぎる日照、そして水の供給などの問題があってなかなか一筋縄では行かないらしい。行き過ぎた土地造成は島の地下水を汚染してしまうことにも繋がって難しいらしい。

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海鳥が魚を食べて糞をし、それが珊瑚と化合してできた燐鉱石は、島の姿をボコボコにしつつも掘り起こされ、加工し輸出され肥料となる。そしてどこか違う国の畑に撒かれる。関連するような関連しないようなことだけど、船で運ぶほどの肥料というと、北前船で運ばれた干鰯・金肥なんかをい浮かべる。捕った魚をちょっと加工した程度の肥料かもしれないけれど、燐鉱石と「魚」という共通点があるなぁなどと思う。

いずれにせよ、ナウルの燐鉱石の鉱山を見物すると、海と山と生き物の大いなるサイクルを感じることができる(かもしれない)。

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気の遠くなるほどの昔、ナウルの近くを飛んでいた小魚が海鳥に捕らえられ、消化されて糞となり、それがナウルの島と一体化する。長い時を経て、それがシャベルカーで掘り起こされ加工され、船でナウルから積み出されオーストラリアの畑にまかれる。畑には小麦が撒かれ、ナウルの土がそれを大きくする。そして実った小麦が日本に運ばれ小麦粉となって、うどんとなる。うどんのスープは、炒り子出汁だったりして。


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