calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>

categories

archives

メールとTwitterアカウント

courier_jpn☆hotmail.co.jp

☆を@に変えて!



Twitterアカウントはcourier_JPN

四国遍路 Shikoku Henro Day-12-001

DSC00931.JPG

四国遍路 Shikoku Henro Day-12-001

身代わりiPhone

無理が続いていたので、久しぶりに朝寝するが、仁さんはまだお休みの模様。「納め札」にお礼を書き、起こさぬように出立する。

午前8時前に歩き始め、麓に降りた所で、さっそくおばあさんに飴玉をお接待して頂く。有り難うございます。

DSC00904.JPG

DSC00909.JPG

DSC00911.JPG

この土佐市高岡の市街を抜けると、しばらく町らしき町はないという情報なので、コンビニ飯を避け、朝飯はすき屋の牛丼。どこでも同じな何の変哲も無い味だったけれど、店員の方が声をかけてくれる。

「お遍路さん、どちらからですか?」

「東京の田舎の方です。」

「少し前まで東京のどこそこで働いておりまして。」

「あ、自分の東村山からは遠いですが、職場がそっちだった」云々。

話の内容はともあれ、人との距離が縮まって近くなると、反射というかリズムで土佐の人は言葉をかけてくれるようなところがある。

「いい所ですね。海も山も自然もあって、皆さん優しいし。。。」

「そうなんですよ、東京もいいのですが、夜の星の奇麗さが。」

なんて。 

DSC00912.JPG

DSC00916.JPG

人と人とのすれ違い、やり取りだけ取り出したら、平均的な日本コミュニケーションより、アメリカよりかもなぁなんて思う。

「青龍寺ですよね、あのあたりは山も良いですよ」

なんて言われ、すき屋をあとにする。

100円ショップなどもしばらく無いようなので、10時の開店までダラダラする。時間があるので、東洋町のおばさんから小夏と一緒にいただいてしまった、某新興宗教の小冊子を流し読み。

DSC00921.JPG

世の中の事象をバターナイフで切る!と言ったところかなぁ。冊子を読む限り穏やかな宗教でさほど香ばしくないけれど、記事を書いている方々が自分の言葉で話しておらず、パンチもフックも無く、コレを読んだだけではこの宗教のどこかの布教所に自らが出向く。。。にはならないなぁと感じる。

買い物のあと、100円ショップのドリンクコーナーに、その小冊子を置きざりにし、出発。コンパクトな土佐市高岡の市街はすぐに途切れ、田んぼと里山な景色になる。

11時半、塚地坂トンネル入り口。立派な遍路小屋なので、休憩を入れる。峠越えもあるけれど、足の方が危険信号の前の危険信号といった調子なので無理は控える。地図でだいたいの本日の日程を組み立てた後、iPhone経由でブログのコメントに返信していると、遍路小屋におじさんとおばさんが現れる。

ご苦労様、などと言う前に、

「どちらからですか?」とおばさん。

「はい、東京です。」と自分。

「東京ですと府中ですか?」とおばさん。

なんだか変な感じだなぁ、なんで府中限定なんだ?

その上、おばさんもおじさんがなんだか急接近。

携帯を覗き込みそうな場所に二人が立つ。うーん?休憩所のベンチに座り、地図を確認しつつ携帯を弄くっている人間に、こんなに近づいて来るかなぁ普通。。などと思いながらも

「いや、府中からは少し離れてます。。」と返答すると、

「今日は暑くなりそうですね。」とおばさん

うーん、何が言いたいのか分からない。土佐の人の親切さに油断していたけれど、この二人からは、お遍路を支える感じはおろか、そもそも自分とコミュニケーションしようとしている感じが汲取れない。

それに、なんだろこの距離。

申し訳ないが、この香ばしい二人のオーラに着いていけず、ATフィールド全開!とばかり、半ば無視するように携帯と地図をチェックを続ける。拒絶反応を感じたのか、二人は自分と距離を置く。

変な感じだなぁと思っていると手が滑り、iPhoneを落としてしまう。

拾い上げると、ディスプレイが蜘蛛の巣状態。 のわ!割ってしまった!

お遍路をしている時、ピンチが訪れたり、ミスを起こしたりすると、日頃の行いが悪いから、気持ちの持ちようが悪いから。。。なんて考えてしまうけど、パッキパキになってしまったiPhoneを見てまず感じたのは、

「声をかけてくれた人との間に壁を作ったからだ。。。。」

だった。

ショックが大きいけれど、これもまた遍路で人生だ。

なんて思い出発する。

すると、黙って自分の表情を覗き込んでいただけだったおじさんの方が、トンネルに向かう自分に立ちはだかるように間合いを再度詰めてきて、開口一番。

「真言宗について、一緒に語りませんか!」



「何なんすか?自分はただ歩きたいだけなんだよ。」

と、言葉を返したい気持ちもあったけれど、無視。彼らを拒絶するのは、正解だったかもしれない。あまりにも香ばし過ぎる。

お前らなんなんだよ!ったく。という怒りを顔に出さず、おじさん、いやオッサンを無視してトンネルに入る。

ああいう連中を近づけてしまうのは、四国の人の優しさに甘えていたことに加え、遍路への善意を当たり前のごとく受け取り、食い散らかしていた、己の卑しさがあったから。。なんて思い反省する。

DSC00927.JPG

トンネルを抜けると、スリーエフ。

夫婦らしきお遍路さんが、ベンチに腰掛けているが、声をかけるだけ。トンネルの中で自問自答した割に、スリーエフお馴染みの、お遍路さんへの「お茶」のお接待を見込んで、ドリンク系抜きのお買い物をする。

ったく、トンネルで反省したばかりなのになぁ。四国に頼りっぱなしだ。駄目人間だなぁ俺。

DSC00931.JPG

宇佐大橋を渡りきると、遍路道へそれる道の案内。「おし、こういう時こそキツい道を!」なんていう気持ちで、山道らしきその道にそれる。

「お、山道を行くか、少し遠回りだけど、頑張れよう!」

なんて地元の方に声をかけられつつ、遍路道に向かう道ってゆくと

なんと!

前方にさっきの香ばしい夫妻。先を行く遍路と一緒に歩きながら、何やら話しかけている。

らら、お遍路さんを止めて、なんだか語りだしたぞ?

それにしても、どういうことだ?コンビニで買い物をしたとはいえ、まっすぐトンネルからここまで歩いてきたのに、なんであの二人がここにいるんだよ。クルマで先回りしたのかな?

登山口の三人を追い抜きながら、オッサンに「何してるんだよ」という視線を送るが、胸の高さ、肩幅くらいに手を広げ、お遍路さんに何か語りかけるのに真剣な様子。こちらは眼中に無い様子。

関わりたくないので、スルー。山道を進む。

DSC00933.JPG

リスか、もう少し大きい明るい茶色のほ乳動物を見かける。地図をろくに確認もせず、なんだか遠回りしてしまったなぁ、なんて思ったけれど、この道は、すき屋のお兄さんの言う通り、気持ちのよい山道だった。

山道を下っていると、後ろからお遍路さん。

あ、さっき捕まっていた青年だ。

登山口でのやり取りに話を向けると、あの二人は正真正銘の香ばしい方々で、「真言宗の事について語りましょう!」で始まって、すぐに

「真言宗は駄目だ、そんな事をしていては幸せになれない」
「そんなまやかしの宗教は駄目だ」

という流れになり、いいやと思って歩き出すと、

「空海なんて信じても駄目だ!」

「○○○○大先生じゃなければ、駄目なんだ!」

といった内容と展開、結末だったそうだ。

ったく、分かりやすい。香ばしく感じた「まま」の人達だったようだ。

歩き遍路の前に立ちはだかって、

「あなたがやっている事は間違っている!」

と、いきなり諭すってのは、どういう了簡かと思うし、歩き遍路が必ず通過する場所に、車を使って待ち伏せするなんて明らかにルール違反かと思う。まあ、遣り込められるつもりは無いけど。

DSC00935.JPG

ただ、一緒に歩いている青年遍路君と違い、かくいう自分は修行の足りない短気な癇癪持ち。

あのトンネルの前で、更に間合いを詰められ話をする事になり、最終的に「○○○○大先生!」ってやられたら、罵り合い、怒りの言葉を投げつけ合うような結末になっていたかもしれないなぁ。なんて思う。札所で上げる、十善戒のうち、「不悪口」は、確実に果たせなかったな。

まあ、そんな事になる前に、iPhoneが身代わりになってくれ、気がそがれたのかもしれない。身代わり地蔵ならぬ、身代わりiPhone。

まったく、次から次へ色んなことが起こるなぁ、お遍路は。


コメント
高知の海がきれいですね。
  • 山葵JC
  • 2012/05/28 8:18 PM
www
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック