広州は何度も訪れているのですが、陳 舜臣「阿片戦争」を読み始め、
清の時代の租界。日本でいえば「出島」のような鎖国を国是とした清が
阿片戦争まで、ほぼ唯一海外に開いていた沙面をどうしても訪れたくなり、
ようやくたどり着いたのでした。
珠江とこの運河に隔てられ、「出島」のように隔絶された土地になっています。
長崎の「出島」と比べれば、数カ国に開いていた場所だけに
規模が違いますが、中国という広大な国土に対し唯一開かれていた場所。
街区を文化的に保護していることもあるのでしょうが、歴史を経ても
中国にあって異国の地な空気が漂います。
オフィス街のような上海の租界と違い、官庁街のような静かで整然とした
町並みは、貿易と同様に制限されていた諸外国の外交が、商館を通して
いたからでしょうか?
なかなか良い雰囲気のスターバックス。
「阿片」というとんでもないものの流入に端を発した戦争の後、
1949年の独立まで100年以上、辛酸を舐めさせ続けられてきた中国。
もともとの中華思想に加え、外国の言いなりにはならないぜ。。。
という中国が作られた近代中国史の始まりの場所。
租界は租界でも、日本のそれとはまったく違った歴史を経た
ところを短い時間ながら散策できてよかったです。。。
広州に来たらぜひどうぞ!