ボールペンのおしりの部分をノックすると、銀色のペン先が現ます。
目を凝らすとペン先には、小さなインクでぬれたボールが付いています。
本体をマレーシア、ペン先をシンガポールとすると、
インクはマレー鉄道。
そしてこのシンガポール駅はペン先のボールに当たります。
前置きはさておき、前回はマレーシアからシンガポールへ移動しただけで、
シンガポールからマレーシアへどのように入国するのか興味があり、
旅行の最後を飾るイベントとして、マレーシア国鉄でシンガポールと
クアラルンプールを往復してきました。
さて、
国鉄シンガポール(SINGAPURA)駅。
一日たった三本しか運航されないとは何とももったいない。。。
もちろん以前書いたとおり、マレーシア国鉄の所有。
腹ごしらえは、さすがにシンガポールドル。
市中の両替所で可能なところも多いですが、
この駅の両替所は両国のコインまできっちり両替してくます。
さて、時間が来たので出発。マレーシアのジョホールまでは
6シンガポールドル。
以前は、この駅までマレーシア!ということをシンガポールも
渋々認めており、このシンガポール駅でシンガポールの出国手続き、
マレーシアの入国手続きができていたのですが、
さすがにシンガポールも自国のど真ん中で他国の出入国審査とは我慢ならず、
対抗措置として、国土の北の端にWoodland Check Point駅を建設(1999年)。
マレーシア側は、シンガポール駅の入国審査場を引き続き使用しています。
現在、出国審査のプロセスはきっちり行いますが、
マレーシアも遠慮してかパスポートに出国スタンプを押しません。
マレーシアに入国?
ただし、
通常の国境越えの際に不要となった、
出入国書類の提出が義務付けられており、出入国書類に押された
スタンプが入国スタンプの役割を果たしているようです。
SINGAPURAと表記のスタンプ。入国した切符の提示はマレーシア出国時に求められなかった。
ま、いずれにせよ
シンガポールを出国していないのにマレーシアに入国した。
という
就職は決まったけど、学校を卒業できていない!?
みたいな非常に微妙な状態になります。
そんな心配はよそに列車は出発。
隣のおじさんと雑談しているうちにWoodlands駅に到着です。
Woodslandは入線する列車によって、
審査場が出国審査場にも入国審査場の
どちらにも変化するなんていう面白い光景が見られます。
無事シンガポールの出国手続きを終え。。。
当然ながら無人の税関検査場をパスし。
さて、列車は再び動き出し、ジョホール水道を越えマレーシア領へ、
否すでにマレーシア領だから?マレー半島への方が適当か。。。???
ジョホールバル駅では約10分の停車。
ジョホールバル駅からシンガポールに向かったことがないので
確実なことがわからないのですが、出国審査場があります。
もちろんマレーシア連邦の(仮)出国審査場。
マレーシア鉄道シンガポール駅のマレーシアの出国審査場は
現在閉鎖されているため、マレーシア側としては仮的な役割の
つもりでしょう。
水を買い込み列車に戻ります。
二等寝台は、なかなか清潔。
少し寒いくらいな冷房対策だけしておけば、十分快適な寝台車。
一度目が覚めたましたが、気がついたらクアラルンプールでした。
さて、KLで半日過ごした後シンガポールに戻ります。
定刻より30分ほど遅れて出発。座席は二等。
一度長めに停車した駅でNASHI LEMAK(1RM)を食べたりして。
6時間ほどかけてジョホールバルに到着。
ジョホール到着前に、乗客に出入国審査のプロセスを説明するマレーシア国鉄車掌。
列車内でのパスポートチェック
前回同様、車両に出国審査官が入ってきてパスポートに
日付だけを記載して終了。(入国書類はここで取り上げ)
マレーシア国鉄でマレーシア入りすると、
パスポートにほとんど痕跡が残らないのね。勉強になりました。
一日ぶりにWoodlands駅。
昨日出国審査されたレーンに並び、入国審査を受けます。
審査後は、税関検査とその一環としての手荷物検査。
昨日は無人だったんですが。。。。
こうして最後のプロセスを終え、シンガポール駅へ。
旧マレーシア出国審査ポスト?
シンガポール駅から最寄りのMRTタンジョン・パガー駅までは徒歩約10分。
そのタンジョン・パガー駅には、シンガポール駅の方角を示す
出口表示すらありません。
ついでながら、チャンギのフリーワイヤレスからは
マレーシア国鉄のホームページにアクセスできなかった。
アクセスに制限かけてる?
いずれにせよ、見かけは良いのですが、
本体とインクとボールはゼブラ、ペン先だけがパイロットな
一日三回しかインクが出ない、使い勝手の悪いボールペン。
飲料水の供給などをめぐっても、意地を張り合っている両国ですが、
適度にやってくださいな。。