徒歩旅行 vol.0018 喜茂別町双葉 - 留寿都 - 洞爺湖町 - 豊浦
双葉の小学校跡の宿で3泊もしてしまった。
足下を見られてしまったのか、激しく労働させられて、自分がやりたいことが一切できない3泊4日だった。けれど、そういった日々だからこそ味わえた充実感はあったし、一日を締める晩飯の味は、歩き旅のそれと違った。グダグダとネットや漫画な朝昼晩の安宿もアリだけど、激しく働く朝昼晩もアリなんだね。。。とも優等生的に思った部分もあるが、
3泊4日し、長い浮浪な生活を続けた自分の心と体が、宮仕えな生活に戻ることができるようなものでなくなったことが実感できた。
これが認識できたことが大きい。だからといって、覚悟を決めてすぐに何かをするつもりは無いけれど。
まずは国道276号を進み、喜茂別の市街手前の交差点で国道230号を留寿都洞爺湖方面に左折する。
230号線は、洞爺湖豊浦と札幌を結ぶ最短ルート。峠もあるけれど、定山渓のような見所もあるからか15分おきくらいでチャリダーとすれ違う。
けれど、コンビニで一休みしているときなんかに限って彼らが通りかからず、言葉を交わすことができなかったのが残念。
北から南まで歩いてみよう!というのが、北海道の最優先事項なので、人と巡り合おうが合うまいが、函館に向かってもう少し歩き続けるし、そもそも、道ですれ違った人と会話を交わした程度で、移動距離やらはさほど影響されない。
無心になって歩けばいいんだよ!と決めてしまえばそれだけなのだけど、
前日に会った人と交わした言葉を反芻したり、お接待して下さった人への感謝を次のお寺の読経に託す。公園で一緒に野宿したお遍路さんが、この天気の中、どんな気持ちで歩いているのだろう。。。
なんていう、一期一会が少ないのが少し寂しい。
洞爺湖のビバーク予定地が近づいたものの、ついに空からポツポツと降り始める。ザックカバーでしのげる小糠雨といったところだけれど、とてもテントを張るような気分にならず、洞爺湖の道の駅で少し逡巡したあと、軒先のひさしなんかが期待できる豊浦に向かって前進。まあ時間も体力もなんとかなりそう。
時々農家の方に声をかけさせてもらったりしながら、午後6時半頃に豊浦の道の駅に到着。
豊浦の港は、洞爺湖周辺の台地、大地?が一気に噴火湾に落ち込んだ崖下に位置していて、町の背後の崖上から、30分で一気に200メートルくらいの標高差を歩きおりた。
豊浦町の市街に入る頃にはとっぷり日が暮れる。残念ながら小糠雨が止まないので、町の温泉施設で湯につかり、歩き疲れに湯疲れを乗っけて、その辺の軒先で、寝てしまうことに決定。
湯から上がってキャンプ場をチェックすると、小糠雨程度なら。。なちょうど良い日よけテントが管理棟の前にあり、マットを敷いて寝袋に潜り込む。