フランスからスイスへ向かう女性、スイスからまさにフランスに入ろうとしている男性、周りを海に囲まれ、陸路国境ってのにロマンスを感じてしまう国民。
ユーロ空港 / Euro Airport
仏独瑞の国境地帯の現代建築巡りを終え、イスタンブールに飛ぶべく、空港近くの安宿から空港に向かい、レンタカーオフィスで車を返そうとすると
「おっと、この車はスイス側で返さなきゃいけないね」
とのこと。
レンタカーの契約書に「SWISS SIDE」の記載があったとはいえ、もしかしたらどっちでも返せるのでは?なんて思っていたけれど、甘くなかった。
らら?これからすると、ジュネーブ空港もフランスとスイスの共用空港かな?
「スイス側に行くには、一回バーゼル側に向かう高速にのって、国境のチェックポイントを越え、一つ目の出口ですぐ降りて左折、空港の標識に従って戻ってくればいいよ。」
と丁寧に説明してもらい、その通りにする。
ユーロ空港のスイス側、道路標識の奥にある柵がスイスとフランスの境界
フランス→スイスへのチェックポイント@高速道路
Route Douanière de l'Aéroport à Bâle バーゼル市内からユーロ空港への専用道路。道の左右がフランス領で、道自体はスイスに貸与?されたスイス。交差点もないのでスイスイ。。。
スイス側で高速を降りた後の短い道中には、空港への標識が所々に配されており、運転に関しては問題無し。今回の旅は、現代建築や城巡りに加え、世界のインフラ飛び地を巡ることもできてなかなか楽しい。車も無事に「SWISS SIDE」で返却し、チェックインをスイス側のユーロ空港で済ませて自由の身となる。
スイス側チェックインカウンター
なんでこの空港でレンタカーを返却する際にきをつけなければいけないのかというと、この空港が
「空港の敷地はフランス領にある、スイスとフランスの2国で共同運営される国際空港」
だからで、
羽を広げるような空港ターミナルの建物が北側がフランス側(EU)に運用され、南側がスイス側で運用されており、両方に一つずつ、レンタカーのオフィスがあるから。
そして、空港の敷地全体がフランス領内にあるにも拘らず、チェックポイントを越えスイス領内に入ってから空港までチェックポイントの通過無しに、空港にたどり着けたのは、スイス領からこのユーロ空港へ伸びる専用道路が、特別にスイスにレンタル?されているから。
空港の位置とスイス領内から伸びるRoute Douanière de l'Aéroport à Bâle。右手がライン川で、東岸の北はドイツだ。
通って来た専用道路をGoogleで検索すると、Route Douanière de l'Aéroport à Bâleの記載。「Douanière」が税関とかそういう意味だから、バーゼル空港税関道路と行ったところでしょうか?特別な道路故に、この道はバーゼルの交差点を出ると空港エリアまで、道路交差や二股のない一直線の、まさに空港とバーゼル市内を結ぶ為だけの道だった。
「インフラ飛び地」なんて呼ばれるこういった土地や道は、地理好きには堪らない場所。
シンガポール領内のマレーシア鉄道とマレーシア鉄道シンガポール駅(
2008年に利用した時のブログ)が過去のものになってしまった2014年。フランス領であってフランスでない場所。空港ターミナルにユーロ表記の売店と、スイスフラン表記の売店があるなんてのは堪らない。
今回は、トルコ航空でバーゼル(BSL)発で航空券を買ったけれど、この空港はスイス側の国際線としてのEAPという空港コードがあり、共同運用しているフランス側でもミュールーズ/Mulhouseの町からのMLHとい空港コードを持っているそうで、1つの空港で3つの空港コードを持っている、飛行機馬鹿にも堪らない空港のようだ。
8年前、トルコから到着して利用した時は、何も考えずにユーロ側に着いてバーゼル駅に向かったのだけれど、今回はフランス側とスイス側を行ったり来たりして楽しみ、ラウンジで一杯やった後は、「スイス側」の出国審査を受けて空港を後にしました。
旅心の泉が枯れかけたら、こちらの飛び地サイトへGO! そのバーゼル空港の記載の
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