コーヒー
毎度毎度ではないけれど、長距離移動中にフリーウェイを降り、町外れのガソリンスタンドで、用を足しがてら眠気覚ましのコーヒを買ったり、用を足すだけじゃ悪いから何か買おうっていう意味でコーヒーを買ったりする。カフェイン濃いめのコーヒーだから、またしばらく走ってフリーウェイを降り、ガソリンスタンドに駆け込むことになって体から出て行くんだけど。
信頼できる農園で豆を買い付け、焙煎してくれるロースターから豆を送ってもらい、店でハンドドリップを淹れて、それを楽しんでくれた方からお金を頂いて糊口をしのいでいるけれど、心の隅の方で、
コーヒーなんてものは、
コーヒーミルクやらなんやらを大量に注入して、
ザクザクっと業務用のコーヒー豆が大きなドリッパーで落とされ、
それをじゃぶじゃぶセルフサービスで淹れ、
怪しい甘味料や、クリーマーを淹れ
適当に蓋をして、適当にカウンターに持ち込んで、
適当にお金を払って適当にお釣りをもらう。。
ようなもので
目が覚めたり、
街は寝静まっているけれど、一つだけ灯りの灯っている
ガソリンスタンドに
出て入るため
とりあえず買うもの
でもいいと思う、というかコミュニケーションや人と人が笑顔で言葉を交わしたり、1日挨拶を交わすこともないような職場に行く途中で、「はいどうぞ」「いってらっしゃい」というやりとりが交わされるなら、コーヒの方でも本望だろうし、飲む側もああだこうだは言わないんだと思う。だから、アメリカンコーヒーにはある意味、ブルーボトルさんやらで流れ作業で売られているゲイシャ、一杯1400円也!なんかよりも価値があるとも言えるのです。
なんつって。
今回はアイダホの小さな町の終夜営業のガソリンスタンドに立ち寄ったのだけれど、トイレの場所を聞いて用を足し、コーヒーをドブドブと注いでキャッシャーに持っていくと、店内にいたパーティー帰りのお姉さんとくっちゃべっていたお兄さんが
「お、今日はコーヒだけ?」
「うん、そうだよ」
「そんなら、お代はいらないよ、ハバグッワン。」
と、お代を受け取らない。
お姉さんにいい格好を見せたかったのかもしれないけれど、それで問題ない。コーヒーも、もし口説くのに役立てたなら、本望だろう。
今回は、某ファーストフードで、モーニングTACOを頼んだら、ソーダーのお代はいらないよ、とお姉さんが黙って紙コップを渡してくれたり、なんだか頂いてしまうことが多かったので、他の飲食店でチップを多めに弾んだり、道端のホームレスに1ドル札を渡したりして、コーヒーで始まった「ありがとさん」のリレーをした。
短い滞在で、悪いことも、とりたてて良いこともなかったけれど、無事に空港で荷物をチェックイン。飛行機ではできる限り寝たかったので、搭乗前のコーヒーは遠慮した。